お国が違えばタブーも変わる!知っておきたい海外ビジネスマナー【中東編】

2017.05.04

海外との取引はビジネスマナーを理解しよう!中東編

ビジネスは人と人とのつながりから生み出されるもの。
相手との駆け引きが必要なことも多いですが、長く良好な関係を続けていくことが大切です。

そこで気をつけたいのがビジネスマナー。
マナーというと、どうしても堅苦しく難しく考えてしまいますよね。
しかしマナー本に載っているような一般的なマナーにのっとって行動しても、ときにはその場にふさわしくないこともあるでしょう。

例えば会食の席では顧客や目上の人に上座に座っていただくのが基本です。
けれどお店によっては、上座の席よりも他の席に座ったほうがすばらしい眺望を堪能できる、なんてこともあります。
その場合、その素晴らしい眺望を楽しめる席をおすすめしたほうが、相手はより気持ちのよい時間を過ごせるのではないでしょうか。

ただし黙っていたら、「マナーを知らないのか!」とか「上座に座らせないなんて失礼な!」と思われてしまうかも。
それなら、「こちらの席からだと素晴らしい景色がみえるので、ぜひこちらへお座りください」などと伝えれば、相手も納得するでしょう。

「相手の立場に立って考える」

一般的なマナーを知ることは大切ですが、同時にそんな気持ちを忘れないでいれば、ビジネスがよりスムーズに進むかもしれません。

お国が違えばタブーも変わる!

海外の取引先の人と接するときは、とくにマナーに気をつけたいものです。
自分の何気ない言動や普段なら失礼でもなんでもない言動が、相手の国や地域ではタブーだったら・・・。
知らないうちに相手に不快な思いをさせたり怒らせてしまっては、うまくいくはずのビジネスに障りがあるかもしれません。

知っておきたい海外ビジネスマナー 中東編

中東地域の国では、マナーにもイスラム教の影響や考え方が反映されていることが多いです。
ほとんどの日本人にとってイスラム教はなじみが薄いので、中東各国の人とビジネス上の交流するときは特に注意しましょう。

握手は右手だけで

中東各国でなくても、普通は右手だけで握手するのがマナーです。
しかしイスラム圏の国ではとくに、左手を添えたりせずに「右手だけ」で握手しましょう。
イスラム圏では、「左手は不浄の手」と考えられています。ですから握手の際に左手を添えることは、失礼にあたります。

女性とは握手しない

イスラム圏では女性がつける職業が制限されていることが多いので、そもそもビジネスシーンで女性と交わる機会は少ないかもしれません。
でも、なかにはトルコのように女性の社会進出が進んでいる国もあります。
しかし中東各国の女性とビジネスで交流する機会があっても、握手を求めるのはやめておいたほうが無難です。
もし握手を求めて右手を差し出したとしても、比較的自由な雰囲気のあるドバイあたりでは応じてくれるかもしれませんが、他のイスラム圏の国では拒否される可能性が高いです。

名刺交換も右手だけで

中東地域でも名刺交換が行われるシーンがありますが、その際も右手だけで名刺を渡しましょう。
日本では左手も添えたほうが丁寧で美しく感じられますが、左手が不浄の手と認識されている国では、名刺交換の際ももちろん左手は使わないようにしましょう。

ラマダンの時期はとくに気をつけましょう

イスラム暦で9番目の月をラマダンと呼び、この時期は日の出から日の入りまで断食します。
水はもちろんツバさえも飲んではいけないといいますから、かなり徹底していますよね。
ただし夜間は別で、日が没すると飲食OK。イスラム圏の人たちが夜更かしすることが多くなるのも、ラマダンの時期の特徴です。
そんなときに、彼らの目の前でおいしそうに水をゴクゴク飲んだりしたら、いい気分ではないでしょう。

ビジネスは人と人のつながりの上に成り立つもの。
ときには失敗してしまうことがあるかもしれませんが、お互いにそれぞれの事情や文化を理解して慎重に行動することが大切ですね。

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